シマノ【バンディットキハダS210】とアルファタックル【スピニングバウト215】 強度比較

 キハダマグロのライブベイト船でのふかせ釣りの人気が高まっています。生きたイワシを撒き餌にして、マグロやカツオを船の周りに集めて、大型スピニングロッドで釣る釣りです。いわゆるカツオの一本釣り漁法と同じ方法で釣ります。道糸にリーダーを結ぶだけのシンプルな仕掛けのため、マグロやカツオの引きがダイレクトに伝わる豪快な釣りです。この釣りに良いところは、ヒット率が高いことです。魚が集まればカツオは入れ食いに、キハダマグロも船中で何本も釣れることがあります。

 そのため、強度の高いロッドが必要になります。ほとんどの釣り人は、ジギングやキャスティングロッドを流用していますが、専用ロッドが、シマノとアルファタックルから発売されています。今回はシマノから発売されている【バンディットキハダS210】とアルファタックルから発売されている【スピニングバウト215】の強度について考察していきたいと思います。

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目次

素材の違いから強度を考察

バンディットキハダS210  シマノ

 バンディットキハダS210は、カーボン含有率が60.2%となっています。そのほかの素材については、メーカー仕様には記載されていません。その他に、東レのナノアロイ技術を採用しています。通常のカーボンロッドよりも強度を高めている素材です。ナノアロイ技術は最近ではどのメーカーでも採用している技術のため目新しいものではありませんが、カーボンロッドの強度を高める技術としては有名です。

 大物釣り師の高橋哲也さんが動画でイソマグロやキハダマグロをスピニングリールで豪快にロッドを曲げて釣っていることから、かなり強度の高いものとなっていることがわかります。相模湾で釣れる大型キハダ40キロクラスでも安心して釣ることができるでしょう。

スピニングバウト215 アルファタックル

 スピニングバウト215の素材は、アルファタックル独自のMPGブランクスを使用しています。MPGはマグナムパワーグラス素材の略で、グラスファイバーの素材をつかって更に強度を高めた技術だそうです。通常のグラスファイバーロッドは、Eグラスの素材を使って作られており、船用の大物両軸ロッドによく使用されていますが、Eグラス素材のロッドよりも強度を高めたものであることをアルファタックルが公式に説明しています。アルファタックル公式動画で、白畑義基さんが、スピニングバウト215の実釣プレビューをしていますが、ここでも、豪快に竿を曲げて釣りをしてキハダマグロを釣り上げています。かなり強度が高いことがわかります。

シマノとアルファタックル公式の実釣動画のコメントから強度の考察

 ここでは、実際の高橋哲也さんのバンディットキハダS210と白畑義基さんのスピニングバウト215の使用シーンと解説動画から強度について考察していきたいと思います。正直どちらのロッドも大物キハダマグロを釣ることができるので、ロッドの使用方法からも比較していきたいと思います。

バンディットキハダS210はロッドの角度に注意

 釣りをしているときに、ロッドが折れる話をよく聞きます。相模湾のライブベイト船でも、キハダマグロとのやりとり中にロッドが折れることがよくあるようです。その原因として、キハダマグロとのやりとりが長くなり、体力の限界がくるとロッドを体に近づけて立ててしまことがあります。ロッドは立てると楽になりますが、ロッドがUの字になると、負荷がかかりすぎ折れてしまいます。釣り竿は通常水面に対して竿を立てた位置が45度が良いとされています。それ以上の角度で立てるとロッドが折れてしまうことがあります。

 バンディットキハダS210で、高橋哲也さんが石垣島で大きなキハダマグロを釣り上げていました。竿もかなり強くなっていることが分かります。ただ高橋哲也さんのコメントでこう話していました。

竿の角度 竿を持ち上げると身体は楽なんですが、竿には負担がかかるので、この辺のさじ加減、力加減をよく考慮しながら 竿は上手に使えば使うほど、どんな竿でもでかい魚は釣れるので その角度は大事

SHIMANO TV公式チャンネル バンディットキハダS210✖️高橋哲也 in 石垣島より

 このことから、バンディットキハダ215は竿の角度は気をつけて釣りをしていかなければならないと言えます。竿を立てすぎてはいけないことは、釣りを経験している人たちにとっては当たり前のことです。通常の使い方をしていれば折れることはないのですが、バンディットキハダS210のような強度の強い竿でも、負荷がかかりすぎる、竿の角度にならないように注意する必要があります。

スピニングバウトは215はロッドを立てても折れない!?

 それに対して、アルファタックルのスピニングバウト215の実釣動画を見ると、白畑さんが、竿を体にぐっと近づけて90度近くまでロッドを立てています。素材が弾性のあるMPGのため、ロッドがUの字に曲がっていて折れることがありません。白畑さんのコメントでは以下のよに話しています。

 竿を立てきらない斜めの状態だと人間がすごいきついんです。でも90度立てても全く問題なく、もう人間が楽です。負担がほとんどかからない・・・ぐーっと立てて、手前に寄ってきたらその瞬間にどんどん巻き取って寄せる・・・

アフファタックル公式動画より

 なんど、竿を90度立てても良いですよ。そっちの方が楽ですよと言ってます。スピニングバウトは215は竿に負荷をかけても大丈夫のようです。

価格はスピニングバウト215が高い

以上のようにロッドの素材と動画のコメントから強度を考察してきました。竿の角度を90度にしても大丈夫、体に負荷のかからない釣りができると言っているのはアルファタックルスピニングバウト215でした。バンディットキハダS210は角度に考慮して釣りをしてくださいと言っていました。このことから、アルファタックルスピニングバウト215は、竿の角度を気にすることなく釣りができるロッドといえます。

 しかし、価格面から見ると、バンディットキハダS210は2024年6月の新製品でありながら、価格が安くコストパフォーマンスが高いと言えます。相模湾のキハダマグロサイズでしたら問題なく釣れるでしょう。またバンディットキハダS210の方が軽量でもあるため、扱いやすいとロッドと言えるでしょう。

 

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