毎年8月から10月末ごろまで、相模湾では、コマセカツオ・キハダ釣りで盛り上がります。カツオとキハダの強烈な引きに対応するためには、タックルの準備をしっかりしていく必要があります。ここでは、相模湾コマセカツオの釣り針にスポットをあてて、よく使われている釣り針や、釣果に差が出るおすすめの釣り針について、実際の釣りで使用しての釣果などをもとに伝えていきます。
カツオをターゲットとした仕掛けの基本情報 相模湾コマセ釣り
まずは、コマセ・カツオの基本的な仕掛けについてです。釣りではキハダマグロも一緒に狙っていくことがお多いですが。ハリとハリスのサイズはカツオをターゲットにするときに、以下のサイズが基本になります。
カツオの基本仕掛け
道糸 :PE8号〜10号
ビシ(コマセカゴ):80号〜120号(船宿に要確認)
ハリス:フロロカーボン10号〜16号 長さ(2m〜3m)
ハリ :13号〜16号
その時の状況や釣船によって変わってくることがありますが、カツオ釣りに関しては、基本的な仕掛けのサイズの範囲となっています。ハリスやハリの長さに関しては釣りに行く前に船宿から情報を得るようにしましょう。
相模湾コマセ釣り カツオ用のハリ おすすめ5選
1 カットヒラマサ 【オーナーばり】 これが定番
釣り針の老舗メーカー「オーナーばり」から出されているカットヒラマサは、どの船宿も推奨している定番中の定番の釣り針です。針先が鋭くカットされているのが特徴です。これにより、魚へのフッキング性能が向上します。平打ち加工で強度もあります。ライブベイトのフカセ釣りでもこのハリがよく使われています。まずはこのハリをもっていれば間違いないでしょう。
2 カット船ヒラマサ 【オーナーばり】
こちらも、「オーナーばり」から出されているハリです。船ヒラマサは名前の通り、船釣り特化したものとして出されていますが、上記の「カットヒラマサ」も船釣りで使われています。では何が違うのということになります。価格が少し高いことと、形状が若干違います。まず線径がカットヒラマサの方が若干(ほぼ同じですが)太いです。
大きな違いは、以下の写真から分かるように、ハリの軸の長さと、ハリの形状です。船ヒラマサのほうが軸が長いです。また船ヒラマサはハリ先が、内側に向いています。つまり業界用語では、船ヒラマサの方がネムリ形状になっています。
ネムリバリはハリが魚に飲み込まれにくく、口がかりしやすいということと、合わせなくてもカツオが走ったときに勝手に合わせてくれる(向こう合わせ)の針です。
では、どちらを使った方が良いの?ということになりますが、そこまで形状に大きな違いがないためどちらを使っても良いと思います。
カツオ釣りでは当たったら、しっかりと竿を立ててカツオの口にフッキングする必要がありますが、竿先をよく見てカツオのあたりを見逃さない集中力が必要いなります。向こう合わせでフックングしてくれることで、フッキング率を少しでも高まるのであれば使う価値があります。
デメリットとしては、口先にフッキングしやすことで、カツオの薄皮の口先にかかることで、口切れをして、ハリがはずれてしまうことです。カツオは口の皮が薄いためバレやすくなります。
3 メジカツオ (シルバータイプとケイムラタイプあり) 【オーナーばり】
オーナーばりの「メジ・カツオ 」釣り針はメジマグロ(キハダマグロの幼魚)も対象としています。以下のような特徴があります。
以下の特徴をわかりやすく表にまとめました。
特徴 | 説明 |
---|---|
タフワイヤー素材 | 細くて軽い「タフワイヤー」素材が使用されており、非常に強く、大型の魚でもしっかりと耐えることができ設計となっている。 |
ロウ付きカン付き仕様 | 針にカンが付いており、ハリスをしっかりと固定できる。針にはロウ付でハリスを傷つけることなく結べる。 |
ケイムラカラー ※ケイムラタイプのみ | 紫外線を受けると青紫色に発光します。特に曇天や光が届きにくい深場の状況での釣りにおいて、アピール力があり、釣果を上げる効果がある。 |
絶妙なカーブポイント | 魚の歯を回避しつつ、瞬時に魚を捉えることができるような絶妙なカーブポイントが特徴。 |
このように、オーナーばりのメジカツオ用釣りバリは、強度な設計と光の反射を利用したケイムラカラーは、他の釣り針にはない独自のアピールポイントです。
デメリットとしては、管付き仕様の針ではカツオの反応が薄くなる場合があるようです。これは、針の重さや形状が影響している可能性があります。ただし、私自身の経験から、渋い状況でもこのハリでカツオを釣ることができました。特に大型のカツオやメジマグロを狙う際には、強度の高いこのハリが有利に働く場合があります。
4 ふかせヒラマサ 【がまかつ】
カットヒラマサ「オーナー」と同じタイプの釣り針が「がまかつ」からも出されています。とても類似している釣り針ですが、大きな特徴としては、ラインロックシステムがあることです。 ラインロックシステムは、チモト切れを防ぐために設計されたシステムです。高速で泳ぐカツオの強烈な引きに対して効果的に機能し、ハリスのチモト切れを防ぐことができるようです。
5 プロヒラマサ オキアミカラー 【がまかつ】 おすすめ
がまかつの「プロヒラマサ」は、オキアミカラーが特徴の釣り針です。このオキアミカラーは、魚に対して自然な餌の色を模倣することで、魚の食いつきを良くする効果があります。コマセ釣りでは、オキアミでハリを隠して丁寧に刺していかないと釣果に差が出てしまいます。投入後にハリがずれてしまってもオキアミカラーでフォローしてくれます。
また強い引き込みに耐えるためのラインロックシステムを搭載しており、ハリス切れを防ぎます。これにより、大型魚とのファイトでも安心して使用できる設計となっています。オキアミカラーとラインロックシステムの組み合わせにより、釣り人はより高い釣果を期待できるでしょう。 私もこの針はコマセカツオ釣りでよく使います。なかなか釣れない渋い状況で1匹を釣り上げることができました。
まとめ
今回は、ハリにのみ注目してみました。釣果にはハリスの長さ、太さ、ハリの大きさなどなど、他にも様々な要因が関係してきますので、ハリだけで大きく釣果が変わるとは限りませんが、ハリで釣果が変わる可能性もあります。
釣果がなかなか出ない、渋いときに1匹釣って見たい。カツオをたくさん釣ってお土産をもって帰りたいという方は、今回の釣り針で試してみるとよいかもしれません。私もいろいろな釣り針を今後も使っていきたいと思います。もちろん仕掛けは自分で作ります。